通関士・商社マン・物流マンドットコム ニュース

安全保障貿易管理:(続)フロント企業の見分け方と外国ユーザーリスト

安全保障貿易管理:(続)フロント企業の見分け方と外国ユーザーリスト

前回は四つほど、フロント企業の見分け方を紹介しました。今回は、もう少しこの 点について、触れた後、その延長線上で外国ユーザーリストに言及してみたいと思い ます。具体的には、貴社に海外の見知らぬ企業(X社)から、貴社の主力製品につい て引合いが来たとしましょう。では、どうしたら良いかということになります。 1. まずは、X社の情報を捜してみましょう。「X社」でGoogle或いはYahoo等で 検索してみてください。いろいろと情報が出てきて、実態のある会社と判断できれ ば、フロント企業ではないといえるでしょう。 2. 次に、あまり情報が出て来なかった場合は、何処で貴社の名前を知ったのか聞いて みてください。しっかりとした先の紹介であれば、フロント企業ではないでしょうが、 例えば、貴社の名前を展示会で見掛けたとか、或いは、検索したら貴社のホームペー ジにヒットした程度の回答であれば、更にいろいろと聞いてみる必要があるでしょう。 3. 一方、フロント企業というよりも危ない企業の候補として、「外国ユーザーリス ト」が経済産業省貿易経済協力局から発表されています(注)。これらの企業と取引 しようとする際には、大量破壊兵器等の開発等に用いられないことが明らかな場合を 除き、輸出許可申請が必要となります。なお、大量破壊兵器等とは核兵器、化学兵器、 生物兵器及びミサイルを指します。 又、我々輸出者は、引合いを寄せてきた企業が外国ユーザーリストに載っているかどうかを確認する義務を負っていますので、必ずチェックしください。 現在、「外国ユーザーリスト」には13ヵ国、481の企業名・組織名が掲載されており、 その中には別名を持つ企業・組織が含まれていますので注意が必要です。更に、これ らの企業がフロント企業を持っている場合も大いにあると考えられます。 (注)Google或いはYahooにて、「外国ユーザーリスト」で検索するとヒットします。 安全保障貿易管理士 永野 靖夫


通関士の基礎知識 税関の事後調査=税関の税務調査

通関士の基礎知識 税関の事後調査=税関の税務調査

最近、通販の方が税関の事後調査をうけるケースが増えています。 いずれも貿易実務や、関税法のことを熟知していないためです。 税関事後調査とは、税関による税務調査のことです。輸入貨物の納税申告が適正に行われているかどうかを事後的に確認し、適正な課税を確保します。 通関時には、貨物を通関しデリバリーすることに重点が置かれるため、事後的にじっくり確認し、不適切な申告はこれを是正し、適切な申告指導を行います。関税法の定める税関職員の質問検査権です。 調査は税関から通知があり、税関が輸入者の事業所を個別に訪問し、調査をします。輸入貨物の契約書、仕入書その他通関・貿易書類を精査すると同時に、会計帳簿書類もチェックし、あるべき通関価格で輸入されているかどうかを確認します。調査対象期間は、事後調査の日から過去3年ですが、必要に応じて過去5年を調査することもあります。関税の更正、決定をすることができる期間は、法定納期限等から5年であるからです。 税関事後調査に備えて、納税者があらかじめチェックするポイントは、主として次の7点です。 1 あるべき通関価格と加算項目 2 特殊関係者間取引 3 送金 4 サンプル品、修理品、無償取引等 5 仮通関 6 決済 7 原産地 1 あるべき通関価格と加算項目 輸出者と輸入者間で取引価格がどのように決められたかをチェックします。 輸入貨物があるべき通関価格で輸入されているかどうかをチェックします。 特に加算項目が漏れていないかを重点的に精査し、主に次の項目が加算されているか注意します。 ① 輸入港到着までの保険料、運賃 ② 仲介料、買手(輸入者)が負担する手数料(除く買付手数料) ③ 無償・値引の物品・役務 ④ 知的財産権の対価 ⑤ 最終的に売手(輸出者)に帰属する収益 2 特殊関係者間取引 親子会社間の輸入のような、特殊関係者間取引の場合は、あるべき通関価格が恣意的に決められていないかをチェックします。無償輸入、委託販売、リース取引にも、あるべき通関価格がつけられなければなりません。納税者は、関税定率法に定めた方法と順番によりあるべき通関価格であることを 証明する必要があります。 3 送金 送金と貿易決済が合っているかどうかをチェックします。貿易決済にない送金があった場合は、課税べースを構成する項目の送金かどうかをチェックします。 4 サンプル品、修理品、無償取引等 サンプル品、修理品、無償取引等は、あるべき通関価格に置きなおして、 輸入しなければなりません。修理品の代替にもあるべき通関価格が付されな ければなりません。 5 仮通関 プロフォーマ・インボイス(仮インボイス)で通関しているときは、本インボイスに置き換えているかどうかをチェックします。差額が生じたときは、 納税申告を正しいものに置き換えているかどうかをチェックします。 6 決済 決済がきちんとなされているかどうかをチェックします。相殺等がなされていないかどうかをチェックします。 7 原産地 輸出国から輸入国に直送されていない場合は、途中国で一時蔵置あるいは加工等がなされている可能性があります。輸出国と原産地が異なる場合、正 しい原産地証明書が添付されているかどうかをチェックします。また場合によっては、原価計算が正しく行われているかどうかをチェックします。 最後に、関税の文書化について述べることにします。 移転価格税制では、文書化が法制化されている国が増えてきましたが、関税については、そのような規定をもっていない国が多いようです。税関職員は、 移転価格税制の取扱いは、関税と異なるという見解を、事後調査の場で非公式ながらに述べており、移転価格税制の文書化を税関の事後調査で援用しても、 税関は受け付けてくれません。ただし司法がこの点につきなんら判断した訳ではないことを述べておきます。 しかし、関税についても文書化をしておくべきだと考えます。税務訴訟では、民事訴訟法の規定を準用します。そこには、一定の法律効果の存在を主張するものは、その法律効果の発生を定める法規の要件事実につき証明責任 を負うとあります(法律要件分類説)。これは判例、通説であり、文書化をしておくことにより、立証責任が、税関に移転できると解しています。 「通関士・商社マン・物流マンドットコム」 コンサルタント 柴田篤

SCM時代の物流業者、通関士

SCM時代の物流業者、通関士

物流事業は昔は産業界での地位が低く、輸出入産業でも通関業を含む海運貨物取扱業者は「乙仲(おつなか)」と呼ばれ、縦構造の最下位にあると言われてきました。 しかし、輸出主体の産業構造が大きく変わる中で、その役割が徐々にクローズアップされるようになり、徐々にではありますが、荷主企業とのパートナーシップが培養されつつあります。 先日、貿易実務の記事の中で早稲田大学の教授のうれしい発言をみつけました。 『SCM(サプライチェーン・マネジメント)が企業経営のスローガンのようになっている現在、物流事業者が、かつての総合商社・外国為替銀行と同様に「貿易実務」のガイド役を引き受けているのではなかろうか?』 国際サプライチェーンの中で「運ぶ」と「運ぶ」を結ぶものが「通関」であり、「ターミナル」です。通関は国際サプライチェーンの中で重要な要素であります。 以前のコンサルタントは、詳しいことは通関業者、海貨業者に確認してください、という発言もみられましたが、今は実務を理解しないと対応できない問題が多く、通関士資格を持ったコンサルタントが増えてきました。 日本の通関士の地位向上にはよいことだと思います。 物流一筋40年 覆面レスラー SK生

通関士試験必勝法

通関士試験必勝法

今年も夏が終わると、すぐ通関士試験日がきます。合格必勝法をお伝えします。 私が日本水産という会社に勤めている頃、当時の社長で元農林水産事務次官だった大口駿一氏は「仕事、勉強、スポーツすべてに共通して言えることとして、勝負の決め手は集中力」と言っていました。これは名言集にも掲載されています。 大口社長はゴルフもシングルで、社長室で一円玉を打つゴルファーとして有名でした。英語もイギリス英語を喋り、仕事もテキパキ片付け、お酒も豪快でした。 私は若いころは受験勉強が下手でした。その後年を取って、資格試験を何回か経験するうちに、いかに集中力が大事かを思い知らされました。通関士試験はやさしいようで、難しいです。以下必勝法です。これにつきます。 ①集中できる場所を見つける:まず自分がどこで一番集中できるのか?知ることです。私は電車の中です。試験直前は、地下鉄M線のT駅とM駅を一日3往復くらいして、勉強しました。M駅構内には喫茶店があり、ちょっと休んでまた乗り換えます。人によっては、喫茶店、あるいは静かな場所、自宅の勉強机等いろいろあると思いますが、自分が集中できる場所を早く見つけることです。 ②基本書を3回くらいさっとまわす ③要は繰り返し:過去問 なんでも繰り返しです。5-6回繰り返すと覚えてしまい、傾向もつかめ、応用もできるようになります。過去5-10年過去問をやります。できたところは、二度やらないでよいです。 間違ったところだけなぜ間違えたか考えながら、何度もできるまでやります。 ④試験前10日特に集中 直前7-10日はとにかく試験準備に集中します。できなかったところを何度もやります。最後に基本書を一回さらっと目を通します。働きながらでなかなか休みが取れない方もおられると思いますが、無理をして休みをとり、集中します。 「通関士・商社マン・物流マン」ドットコム コンサルタント 柴田 篤

これから求められる通関士・商社マン・物流マンの融合型人材

これから求められる通関士・商社マン・物流マンの融合型人材

IoT/AI時代の国際貿易に携わる求職者が求められています。これまでの通関士・商社マン・物流マンの仕事は付加価値を上げることを求められ、融合していきます。 堀江貴文氏(ホリエモン)は、著書「多動力」幻冬舎出版 の中で、これからは『すべての産業が「水平分業型モデル」となり、“縦の壁”が溶けていく。このかつてない時代に求められるのは、各業界を軽やかに超えていく「越境者」だ』と述べています。 日本の年功序列制は一部崩れ、欧米型の健康でやる気に満ち、自分の人生をも大切にする健全な人材が求められるようになりました。我々は優秀な人材を発掘し(必要に応じて教育の場を提供し)産業界に紹介していく、皆様方の熱烈サポーターです。 日本の輸出輸入は約140兆円でGDPの30%あまりを占め、大変大きな分野なのです。仕事を通じて、いろいろな国へ行き、いろいろな人と知り合い、いろいろな体験ができます。しかも日々変革している。なんと夢と希望に満ちた世界でしょう。私も仕事人生の前半は、水産貿易を通じいろいろな国で仕事をし、後半は国際通商税務の専門家として、オランダ・英国に留学、EUの国際機関で働きました。ぜひ一人でも多くの方が、この世界で働いて欲しいと思います。 「通関士・商社マン・物流マン」ドットコム コンサルタント 柴田篤



新着 未経験

【東京都】営業スタッフを募集しています!


新着 未経験

【東京都】営業スタッフを募集しています!


上に戻る